「不滅」4章。いつの間にか主人公が死んでいる。いつ死んだんだ。。大筋では、1・3章は、主人公たちの話が展開され、合間の2章では、げーてとべッティーナの関係を主体に語られる。そして、4章ではこの全く異なる素材がさらに相互に語られるという形になるから、混乱する。先を読まないとわからん。


 ブルックナーの交響曲第5番第4楽章に出てくる壮麗な二重フーガのことをふと考えた。このフーガは最初のクライマックスの後、複雑に音型が絡み合いながら、解体され、また盛り上がるかと思えば、再び簡略化していく。

 その様が、あたかも同じ景色を様々な角度、距離から眺めているようだと思った。葛飾北斎の富嶽三十六景のように、絵によっては、富士山が大きくなったり小さくなったり、色が違ったりしているようなものだ。

 そのことに気づいて、ちょっとうれしくなった。

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