数ヶ月前から時々聴いている。物憂げな1楽章と小春日和のような2楽章のみの構成だ。ベートーヴェンの代名詞ともいえる動機の徹底的な展開とか輝かしい変奏とかが一切ない、異色ともいえる作品だ。でも、それがいい。即興的な歌心にあふれていて、こちらから求めなくても耳にすっと入ってくる。

 1楽章の沈んだ気分に同調した後、2楽章で優しく温められるような構成が心地いい。曲を紹介するのに言葉をあまり必要としない音楽だ。

ベートーヴェン(1770~1827)
ピアノソナタ第27番ホ短調作品90

1楽章 Mit Lebhaftigkeit und durchaus mit Empfindung und Ausdruck(速く、そしていつも気持ちと表情を持って) ホ短調
http://www.youtube.com/watch?v=Wchgnkez-UY&feature=related


2楽章 Nicht zu geschwind und sehr singbar vorzutragen (速すぎず、そして十分歌うように) ホ長調
http://www.youtube.com/watch?v=m5qx_-B9RwI&feature=related

演奏:ケンプ
































 



 

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