20200710
2020年7月10日 曇時々雨。23℃~29℃。
『世界の名著36 コント スペンサー』299p。「社会静学と社会動学」 第五十一講 人間の精神は、通常の思索が高度に洗練された段階に達して初めて、自分の行動に驚きの目を向けることができるようになったのであり、それまでは外界の事象にだけ向けられていた思索活動を自分自身にも振り向けられるようになったのである(296p)。人間はまず本質的には自分自身しか知らないものである(296p)。外界を研究して次第に習得した法則を、その後になって人間そのものの性質に適用すること、これこそ究極的に人間の成熟度の最も確かな兆候になるのである(296p)。
『構造人類学』316p。方法と教育の諸問題 第十五章 民族学における構造の観念 Ⅰ 定義および方法の諸問題 あまり近接しているためにしばしば混同されてきた「社会構造」と「社会関係」の観念のちがい。構造分析に固有のモデルが何から成り立っているか。
モデルの四つの条件。
1 構造は体系としての性格を示す。構成要素が一つ変化すると他のすべてのものが変化するような要素から成り立っている。
2 あらゆるモデルは一つの変換群に属しており、その結果、これらの変換の集合がモデルの一群を構成する。
3 2の特性はモデル要素の一つに変化が起こった場合、モデルがどのように反応するか予見することを可能にする。
4 モデルは、それがはたらくとき、観察されたすべての事象が考慮に入れられているようなやり方でつくられなければならない。
a 観察と実験 この二つはつねに区別されること。モデルによる実験。モデル操作の全体。
b 意識と無意識 モデルの意識性と無意識性。ボアズの功績。
c 構造と計量 ノイマン/モルゲンシュテルン「ゲームの理論と経済行動」、ウィーナー「サイバネティックス、…」、シャノン/ウィーバー「コミュニケーションの数学的理論」。
d 機械的モデルと統計的モデル 機械的モデル=モデルの構成要素が現象と同じ尺度であるとき。統計的モデル=尺度が異なるとき。民族学は、「機械的」な時間、つまり不可逆的で非累積的な時間に力を借りる。これとは反対に、歴史学の時間は「統計的」である。この時間はもとにもどすことができないし、一定の方向を含んでいる。
ゴルトシュタインのジレンマ。個々の事例をくわしく研究する必要があれば、当然に帰結として、そうしたやりかたで考察できる事例の数も限られてしまう。
『夫婦善哉』152p。
「六白金星」 医者の圭介、その妾の寿枝、二人の長男修一、次男楢雄。小説の作り方が「夫婦善哉」と似ている。悲惨で深刻な彼らの生活がスリリングに描かれながらも、最後でほっとさせられる。
『世界の名著36 コント スペンサー』299p。「社会静学と社会動学」 第五十一講 人間の精神は、通常の思索が高度に洗練された段階に達して初めて、自分の行動に驚きの目を向けることができるようになったのであり、それまでは外界の事象にだけ向けられていた思索活動を自分自身にも振り向けられるようになったのである(296p)。人間はまず本質的には自分自身しか知らないものである(296p)。外界を研究して次第に習得した法則を、その後になって人間そのものの性質に適用すること、これこそ究極的に人間の成熟度の最も確かな兆候になるのである(296p)。
『構造人類学』316p。方法と教育の諸問題 第十五章 民族学における構造の観念 Ⅰ 定義および方法の諸問題 あまり近接しているためにしばしば混同されてきた「社会構造」と「社会関係」の観念のちがい。構造分析に固有のモデルが何から成り立っているか。
モデルの四つの条件。
1 構造は体系としての性格を示す。構成要素が一つ変化すると他のすべてのものが変化するような要素から成り立っている。
2 あらゆるモデルは一つの変換群に属しており、その結果、これらの変換の集合がモデルの一群を構成する。
3 2の特性はモデル要素の一つに変化が起こった場合、モデルがどのように反応するか予見することを可能にする。
4 モデルは、それがはたらくとき、観察されたすべての事象が考慮に入れられているようなやり方でつくられなければならない。
a 観察と実験 この二つはつねに区別されること。モデルによる実験。モデル操作の全体。
b 意識と無意識 モデルの意識性と無意識性。ボアズの功績。
c 構造と計量 ノイマン/モルゲンシュテルン「ゲームの理論と経済行動」、ウィーナー「サイバネティックス、…」、シャノン/ウィーバー「コミュニケーションの数学的理論」。
d 機械的モデルと統計的モデル 機械的モデル=モデルの構成要素が現象と同じ尺度であるとき。統計的モデル=尺度が異なるとき。民族学は、「機械的」な時間、つまり不可逆的で非累積的な時間に力を借りる。これとは反対に、歴史学の時間は「統計的」である。この時間はもとにもどすことができないし、一定の方向を含んでいる。
ゴルトシュタインのジレンマ。個々の事例をくわしく研究する必要があれば、当然に帰結として、そうしたやりかたで考察できる事例の数も限られてしまう。
『夫婦善哉』152p。
「六白金星」 医者の圭介、その妾の寿枝、二人の長男修一、次男楢雄。小説の作り方が「夫婦善哉」と似ている。悲惨で深刻な彼らの生活がスリリングに描かれながらも、最後でほっとさせられる。
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