2012-2013読書記録

2013年8月1日 読書

雑記

2012年4月17日 読書
 KHから、魯迅の「ふじのせんせい」とだざいおさむの「せきべつ」の話を聞いていて、昔読んだ魯迅の作品を思い出した。確か演劇で、老人と孫娘と旅人の3人しか出てこない話だった。タイトルは残念ながら失念した。老人と娘はそこにずっと暮らしていて、旅人が向かおうとしている森の向こうへは行ったことが無い。なぜ行ったことがないのか、何があるのか、旅人が問いながら語るというような寓話的な劇だった。

 この話に出てくる森の向こうという情景が、自分の中では実家から西側を見た景色をいつもイメージしてしまう。実家の西側には東西に走る道が一本通っていて、道の北にお墓があってその西側はちょっとした森になっていた。幼い頃はこのお墓の存在が怖くてあんまり近づかなかった。そのため、その森の向こうに行くことも少なかった。そういうこともあって、この演劇の情景と実家西側の風景がひとまとまりになって記憶していたようだ。











 

 「大地」三部作に更なる続編があったとしたら、どうなるだろう。第3部「分裂した家」結末頃の(物語上の)年が、刊行された1935年頃だとする。

パール・バック「大地」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%9C%B0_(%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BBS%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AF)

王三(王虎)系の人々

王元と美齢
 王元が南京で農学か何かの教授をやって、奥さんの美齢が医者になったとすると、中華民国国民党政府に属していることになる。その後、まず大きな事件となると日中戦争がある。当然日本軍が南京にも侵攻して占領する。王元あたりは知識人階級になるから、留まるよりはお上に従って重慶方面に逃げるような気がする。

 その後、日中戦争が終わる間もなく国共内戦が勃発する。この時に国民党にくっついて台湾に逃れるか、そのまま南京に留まるかで大きな分かれ道になりそうだ。

 王孟がもし共産党軍で頭角を現わすようなことになれば、人民共和国の方でそれなりのポストにつくかもしれない。しかし、そのあとの大躍進政策での無茶な農業改革には、農学の立場から反対するだろうから、その時点で命がやばい。どちらにしても、その後飢饉は来るし、文化大革命で知識人とかは三角帽子をかぶらされてリンチされるだろうから、結末は悲惨のような気がする。

愛藍
 元の妹、愛藍は小説家の伍と結婚して、上海の租界あたりに住んでいるだろうから、王元よりは安全そうだ。戦後、王盛のつてでアメリカ方面に渡るか、それか台湾、香港あたりに移るかしそうな気がする。

王二系の人々

王二の長男(あばた)
 王二系とはいっても、あばたは王虎の副官として、とある県を支配しているから、王虎亡き後も小規模な軍閥として残るかもしれない。ただ、軍事的才能がないので、日中戦争あたりでは他の国民党軍などに混じって退却するような気がする。問題は国共内戦後だが、王二系の人々は王虎が死ぬ直前の暴動で財産・土地を失っているので、あまり土地に未練はなく、国民党軍と共に台湾方面に移りそうだ。

あばた以外の兄弟
 上に同じ。あばたを除くと父親を小粒にしたようなタイプなので、暴動で亡くした財産を取り戻すことは難しそうだ。

王一系の人々

王一の長男
 王一と同じで、金持ちなだけの凡庸な人物だが、上海租界で銀行の副頭取になっているので、王二系の兄弟が結果的に没落している中にあって、富を保ったといえると思う。国共内戦後は、いずれにしても国外に移りそうだ。ただ、弟の盛のように語学ができるわけではないので、台湾か香港あたりだろう。

王一の三男(せむし)
 第3部の最後の方で、これまで心の支えとなっていた梨華が亡くなった後、破戒僧となり暴動を扇動し、王二一族の財産を奪い、王虎を拷問にかけるなど暴れまくった。覇気があるので匪賊の親玉あたりになっていそうだが、国民党軍や日本軍あたりが戦争している状況を生き延びるのは難しいかもしれない。

王盛
 詩人として活動。元と同じくアメリカ留学しているので、アメリカにつてが多いと思われる。そのため、日中戦争勃発くらいでアメリカ方面に移住してしまうかもしれない。

王孟
 第3部終わり近くで、国民党政府に不満を持ち、新たに革命を起こそうとしているから、中国共産党あたりに加わって、長征などにも参加するか?運よく生き残った場合は、幹部クラスになるかもしれない。ただ、短気で融通が効かないので、様々な闘争の中で粛清の憂き目に遇う可能性も高い。


 上のようにシミュレーションしてみると、王一族は全体として中国本土から出ていく人々が多くなりそうだ。王一の長男、王二の長男らのように台湾あたりに移る人々が多いかもしれない。

 台湾では、国民党と一緒にやってきた人々は外省人と呼ばれ、王のように多い苗字の人は、「安徽の王」のように、出身地名も添えて名乗るようだ。






「不滅」読了

2010年9月6日 読書
 「不滅」。やっと読み終わる。時間はかかったものの、アンダンテのテンポで読むところをプレスティッシモで読んでしまったと思う。作者がスコアに示す指示とかをかなりぶっとばした。でも、何か入りきれないものがあった。これまで小説はそこそこ読んできたつもりでいたが、まだまだ読みなれていないのかもしれない。


狂人三歩手前

2010年8月30日 読書
 中島義道の本読んでいる。「狂人三歩手前」 人嫌いなところは自分と一緒。KO線あたりで活躍しているらしい。
















「良寛」

2010年8月21日 読書
 「良寛」読み終わる。中に引用された詩は斜め読み。良寛の生涯、思考の移り変わりを元僧侶としての立場でいろいろ述べている。著者が元僧侶ならではの、良寛に対する強い思い入れがある。しかし、自分はその思い入れに必ずしも同調できないところが多々あった。

 良寛が生きた18世紀後半~19世紀前半は、天明・天保と大飢饉が続いた時代であった。自分の地元も2万人近くの人が餓死・行方不明になっている。そんな時代に、乞食坊主のような生活ながらも周りの人に助けられて詩作に励むことができた良寛は結構幸せ者だったのでは、と思ってしまう。こういう生活をできたのは、ひとえに良寛の詩作の才能・知識や、書家としての才能が抜きんでていたからで、本人もそれに自負があったからだろう。

 良寛というと、五合庵で子供たちと一緒に遊んでいた話を小学生の時に童話のように聞いた覚えがある。かくれんぼをしていて、夜になって子どもが帰ってしまってからも隠れ続けた話もその時に聞いて、なんだか「裸の大将」みたいな人だなと思った記憶がある。こういう天真爛漫な抜けたところや、山の中で一人寂しく庵に暮らすところなどは、自分の好むところであるし、以前から気にはなっていた人なので、少し踏み込むことができて良かったとは思う。



 
 








 

1 2

 

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索