20200610

2020年6月10日
 晴後曇。南風強い。22℃~31℃。


 『戦争は女の顔をしていない』読了。家畜のエサにしかならないこまっかいジャガイモまで出してくれた お母ちゃんお父ちゃんのこと ちっぽけな人生と大きな理念について 子供の入浴とお父さんのようなお母さんについて 赤ずきんちゃんのこと、戦地で猫が見つかる喜びのこと ひそひそ声と叫び声 その人は心臓のあたりに手をあてて 間違いだらけの作文とコメディー映画のこと ふと、生きていたいと熱烈に思った

 パルチザン戦の悲惨さ。ドイツ兵捕虜の扱い。スターリングラード戦。

 『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』165p。第5章 物質 石鹸。薪、海藻を燃やした灰。灰から出る水溶液。炭酸カリウム。炭酸ナトリウム。水酸化カルシウムと反応させる。アンモニア。尿を容器に入れて発酵させる。木材の熱分解。木酢はエタノール、アセトン、酢酸。粗タールはテレピン油、クレオソート、ピッチ。酸。酢酸。硫酸。

 『ぼくは猟師になった』読了。第二章 猟期の日々 第三章 休猟期の日々 
 保存食レシピ。毛皮。皮なめし。カモの網猟。無双網。スズメ猟。薪。野草・山菜。魚とり。


20200609

2020年6月9日
 晴。21℃~31℃。


 『戦争は女の顔をしていない』370p。工兵小隊長ってものは二ヶ月しか生きていられないんですよ、お嬢さん方! いまいましい女と五月のバラの花 空を前にした時の不思議な静けさと失われた指輪のこと 人間の孤独と弾丸

 ゲットーの少年少女。ペチカに仕掛けられた爆弾。 

 『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』152p。第4章 食糧と衣服 瓶詰・缶詰。ジーアポット。衣服。繊維。紡績。糸。布。第5章 物質 熱エネルギーの供給 石灰 淡々と書いてある。読むテンションが上がらない。

 『ぼくは猟師になった』132p。第二章 猟期の日々 猟の季節。銃を使わない猟。ククリワナ。におい対策。雨が降る前が最適。けもの道。獲物の解体。
 山を歩いていると、タヌキが糞を大量にしている場所やウサギの糞が散在している場所などいろいろ特徴的な場所がある。家の近所はキジだけではなく、ヤマドリも結構いた。


 

20200608

2020年6月8日
 晴。20℃~28℃。

 
 『戦争は女の顔をしていない』306p。焼き付いた軸受けメダルとロシア式の汚い言葉のこと 兵隊であることが求められていたけれど、かわいい女の子でもいたかった 甲高い乙女の「ソプラノ」と水兵の迷信 
 
 『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』125p。第4章 食糧と衣服 穀物の処理 パンの発酵、ビール。

 千松信也『ぼくは猟師になった』68p。第一章 ぼくはこうして猟師になった 子供の時、羽根を毟って解体したキジを食ったことがきっかけで猟師には興味を持っている。近所に鉄砲撃ちも頻繁にうろついていた。


20200607

2020年6月7日
 曇時々晴。昨日よりやや涼しい。19℃~27℃。


 『野性の思考』読了。歴史認識の弁別的性質はそのコードの特殊性にある。そのコードは年代である(311p)。歴史家は、位置するレベル次第で、理解によって得たものを情報において失ったり、情報によって得たものを理解において失ったりする(315p)。野性の思考の特性はその非時間性にある。それは世界を同時に共時的通時的全体として把握しようとする(317p)。サルトル批判に主眼を置いているのではなく、「野性の思考」そのものに論を費やしている。


 『戦争は女の顔をしていない』266p。あの目を今でも覚えています 私たちは銃を撃ってたんじゃない 特別な石けん「K」と営倉について コルジュ姉妹の話。騎兵の威力。馬の賢さ。料理係。洗濯係。

 「この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』110p。第3章 農業 第4章 食糧と衣服 ノーフォークの四輪作法。豆類、小麦、根菜、大麦。マメ科植物が窒素を土に注入し返す。肥やし。排泄物分解。発酵。堆肥の湯気。料理。食品保存。

20200606

2020年6月6日
 曇後雨。夜雷雨。強い雷雲が掠る。20℃~29℃。


 『野性の思考』311p。第九章 歴史と弁証法 サルトルの「弁証法的理性批判」の批判。分析的理性と弁証法的理性。両理性の対立は相対的であって絶対的ではない。フランス革命の神話はいかなる条件において可能か。この歴史意識の黄金時代は多分もう終わった。wikiの記述を読むと、レヴィ=ストロースがサルトルの「批判」の内容を理解していないとする批判がある。まだよくわからない。

 『戦争は女の顔をしていない』224p。お人形とライフル 死について、そして死を前にしたときの…  馬や小鳥たちの思い出 あれは私じゃないわ  強烈なエピソードが中頃になって出てくる。編集の妙。天使アスラエル。戦争中も小鳥は飛んでいる。ショスタコ4番フィナーレでのカタストロフ直前に鳥の鳴き声のような音型があることを想起。

 『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』97p。第3章 農業 種子バンク。ノルウェー領スヴァーヴァル諸島に世界種子貯蔵庫。困難なこと多い。実行してわかることも多い。ジャガイモを育てたら、葉を無数のニジュウヤホシテントウの幼虫に食い荒らされる。稲もイモチ病など病気が多い。





20200605

2020年6月5日
 晴時々曇。21℃~30℃。


 『野性の思考』293p。第八章 再び見出された時 歴史と分類体系。通時態と共時態。「歴史なき民族」とそれ以外を分けるのはまずい区別。「冷い」社会と「熱い」社会を区別する。「冷い社会」は自ら創り出した制度によって、歴史的要因が社会の安定と連続性に及ぼす影響をほとんど自動的に消去しようとする。「熱い社会」は、歴史的生成を自己のうちに取り込んで、それを発展の原動力とする。オーストラリアのチューリンガ。きまったある先祖の肉体。自然の岩陰に隠しておく。西欧の古文書。聖地巡礼。

 『戦争は女の顔をしていない』192p。わが家には二つの戦争が同居してるの 受話器は弾丸を発しない ワレンチーナ・パーヴロヴナ・チュダーエワ(軍曹・高射砲指揮官) 一つのクライマックス。 私たちの褒美は小さなメダルだった 

 『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』76p。第2章 猶予期間 自家発電 ボスニア・ヘルツェゴビナの都市ゴラジュデの、水車と車のオルタネーターを使った自家発電。都市を分解し再利用する プラスチック。Pet。



20200604

2020年6月4日
 晴。21℃~28℃。


 『野性の思考』278p。第八章 再び見出された時 トーテミズムの体系と供犠の体系の違い。トーテミズムは並列的な二系列―自然種と社会集団―の間に仮定される相同性に基礎を置いている。インティチウマ。オーストラリアの増殖儀礼。

 『戦争は女の顔をしていない』155p。しきたりと生活 母のところに戻ったのは私一人だけ…  エピソードで出てくる死体の数の多さ。

 ルイス・ダートネル 東郷えりか訳『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』68p。序章 インフルエンザ、戦争など破局した世界の生存者のための書。感染症蔓延後など文明の利器はある程度残された状態。社会を動かし続けるプロセスを充分に知っている人は一人もいない。「ロビンソン・クルーソー」「スイスのロビンソン」的。再起動マニュアル。第1章 僕らの知る世界の終焉 「マッド・マックス」シナリオと「アイ・アム・レジェンド」シナリオ。第2章 猶予期間 避難場所、水、食糧、燃料、医薬品。なぜ都市を離れるべきか。



 

20200603

2020年6月3日
 曇。22℃~29℃。


 『野性の思考』266p。第八章 再び見出された時 いろいろな手続き方法の一覧表作成。手続き方法を結び付けている関係の体系性。体系の二面性。内的整合性の面と実質的に無限の拡張能力の面。一つの総体的体系。オーギュスト・コントが分類体系の経済と射程を同時代の民族学者より理解していたこと。「野性の思考」。効率を昂めるために栽培種化されたり、家畜化された思考とは異なる、野生状態の思考。栽培思考に先立つ精神活動様式とコントは捉える。野性の思考を規定するものは、人間がもはやその後は絶えて経験したことのないほど激しい象徴意欲であり、同時に全面的に具体性へ向けられた細心の注意力であり、さらにこの二つの態度が実は一つのものなのだという暗黙の信念である(263p)。自然の擬人化(宗教の成立基礎)と人間の擬自然化(呪術)とはつねに与えられている二つの分力であって、その配分だけが変化するものである(265p)。人間と世界が互に他方の鏡となるという、展望の相互性が機械文明の面に移されている(266p)。

 『戦争は女の顔をしていない』123p。恐怖の臭いと鞄いっぱいのチョコレート菓子 しきたりと生活 従軍女性の話が延々と続く。医療、輸送だけではなく前線で戦ったり、パルチザンで戦ったりもしている。

 
 



  

読書(海外小説)

2020年6月2日

20200602

2020年6月2日
 曇時々晴。20℃~27℃。


 『野性の思考』259p。第七章 種としての個体 ティウィ族の法外な固有名詞消費。固有名詞に対する禁忌。中国の唐で、太宗・李世民が「民」というありふれた漢字を名前に使っていたために、皇帝となってから「民」の字が禁忌となってことごとく他の字に置き換えられた話を想起。西洋文化の例。花の品種の名前と人名。西洋文化においては、まるで個人がそれぞれ自分の個性をトーテムとしているかのようである(258p)。

 『戦争は女の顔をしていない』95p。お嬢ちゃんたち、まだねんねじゃないか 恐怖の臭いと鞄いっぱいのチョコレート

 

20200601

2020年6月1日
 曇時々雨。19℃~22℃。


 『野性の思考』250p。第七章 種としての個体 鳥「隠喩人類」、犬「換喩人類」、牛「換喩非人類」、競走馬「隠喩非人類」。鳥と犬の名は言語(ラング)、牛や馬の名は言(パロル)。

 『戦争は女の顔をしていない』62p。思い出したくない 狙撃兵。某軍人の手記にソ連に女兵がいたことが書いてあった。
 

20200531

2020年5月31日
 曇時々雨。20℃~24℃。


 『野性の思考』238p。第七章 種としての個体 人名体系。個人名、親名、「喪名」。ウィドウ・未亡人。次元が違う話だが、保育園・幼稚園の親が、子供の名前+パパ・ママと言い合う関係を想起した。

 スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 三浦みどり訳『戦争は女の顔をしていない』45p。人間は戦争よりずっと大きい 思い出したくない

 第二次大戦中、ソ連で従軍した女たちのものがたり。冒頭にマンデリシュタム。







20200530

2020年5月30日
 晴。18℃~28℃。


 『野性の思考』228p。第六章 普遍化と特殊化 人名形成法。世界中の様々な名前の付け方。氏族。名祖動植物。動植物学の品種名。様々な禁忌。ウィク=ムンカン族。へそ名、大名、小名。

 『傾いた世界』読了。
 「毟りあい」本質移動。
 「空飛ぶ表具屋」

20200529

2020年5月29日
 曇時々晴。15℃~27℃。


 『野性の思考』213p。第六章 普遍化と特殊化 クラン別の少年の髪型。量子化された思考がもろもろの大発見を生み出す力となったと考える。

 筒井康隆『傾いた世界』170p。
 「間接話法」笑う。
 「傾いた世界」ミソジニー全開。
 「のたくり大臣」
 「五郎八航空」文明と土俗。
 「最悪の接触」接触できない。

 

20200528

2020年5月28日
 晴後雨。午後雷雨。一時強くなる。2回ピーク。17℃~25℃。


 『野性の思考』200p。第六章 普遍化と特殊化 二項対立の両極に新しい項を加えていった構造体。種操作媒体の論理効力。アメリカでの病気や薬といった限られた領域の組織化。のどの痛みはアナグマのせい。はれ、頭痛、熱は熊のせい。空間の組織化。スーダン、ニジェール川水系での神話地理体系。

 『最後の喫煙者』読了。
 「平行世界」D4C。
 「万延元年のラグビー」


20200527

2020年5月27日
 曇時々晴。19℃~26℃。


 『野性の思考』191p。第五章 範疇、元素、種、数 トーテムの分類。トーテム操作媒体。非常に複雑。民族動物学、民俗植物学の種や変種の数300ないし600。2000が能力の限界。ソスュール。言語記号の恣意性の原則。言語は恣意性から有縁性に向かうもの。著者の考察する体系。有縁性から恣意性に向かう。系統樹。下方では有縁性(合理的)、上方では恣意性。

 『最後の喫煙者』201p。
 「喪失の日」男の嫌な話。
 

20200526

2020年5月26日
 曇後雨。午後雨。19℃~24℃。


 『世界の名著61 歴史の研究』読了。第十三篇 むすび 本書執筆の契機  最後の方にきてにわかに神学的になるので唖然とする。

 『野性の思考』178p。第五章 範疇、元素、種、数 各民族の分類の体系。自然科学の分類と似て異なる。

 筒井康隆『最後の喫煙者』166p。
「急流」ジョジョのメイドインヘブン。
「問題外科」グロ。
「最後の喫煙者」
「老境のターザン」ターちゃん。
「こぶ天才」インテリの行く末。
「ヤマザキ」再読。別の単行本で読んだが単行本タイトルを覚えていない。


20200525

2020年5月25日
 曇。19℃~26℃。


 『世界の名著61 歴史の研究』550p。第十二篇 西欧文明の前途 第三章 技術・階級闘争・雇用 それぞれの文明の「神」が文明間でどれだけ対立・戦争を起こしたかこれまでの記述で描かれているのに、神に対して曖昧で楽観的。今後の宗教対立も見据えた上での世界的和解に至る視点が欲しい。この三章の記述も著者が立脚する西欧文明の奢りに乗っ取って書いていると思う。

 『野性の思考』159p。第四章 トーテムとカースト 職業カーストとトーテム集団の特性。同じ特性が逆向きで現れたもの。ヨルバ族の神話。「オリシャ」と「エワウ」。組み合わせが数学的。




20200524

2020年5月24日
 曇時々晴。17℃~26℃。


 『世界の名著61 歴史の研究』538p。第十二篇 西欧文明の前途 第三章 技術・階級闘争・雇用 豊饒の角。機械工業。機械化と私企業。全ての仕事は機械化に向かうか機械化の強い影響を受けている。

 『野性の思考』147p。第四章 トーテムとカースト トーテムにも様々なもの。鉄、ベランダ、日傘、パン切れなどもある。白人はタイプライターや紙やトラックがいい。日本の今ならスマホ、PCか。

 

20200523

2020年5月23日
 曇時々晴。16℃~23度。


 『世界の名著61 歴史の研究』531p。第十二篇 西欧文明の前途 第二章 技術・戦争・政府 未来の世界秩序を目ざして  コン・ティキ号の漂流。国連の将来。アメリカの美点。戦時中の日本1億人の動員の力と限界ということを考える。

 『野性の思考』139p。第四章 トーテムとカースト 女性の交換と食物の交換。未開民族の農業で、種子の品種がきわめて純粋。女性は交換しても種子は交換しない。ヨーロッパ農民社会の地域的内婚制。バガンダ族。トーテムがカーストでもある。自然の図式。社会の図式。自然と社会が一つに結び付き細分された図式。
 

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